各種菌を殺菌するのに必要な紫外線照射量(μw・s/cm2)(参考値)

【参考文献】John E.Kaufman,IES Lighting Handbook 5thEdition,(1972)

菌   種
名   前
99.9%殺すのに必要な殺菌線量
(μw・sec/cm2
99.99%殺すのに必要な殺菌線量
(μw・sec/cm2
グラム陰性菌
ジフテリア菌
10,080
13,440
赤痢菌(志賀菌)
6,660
8,880
チフス菌
6,300
8,400
大腸菌
9,000
12,000
レジオネラ菌
6,120
8,160
食物腐敗菌
8,100
10,800
緑膿菌
16,500
22,000
サルモネラ菌
16,200
21,600
腸炎菌
12,000
16,000
ネズミチフス菌
24,000
32,000
レイ菌
7,260
9,680
赤痢菌(駒込BⅢ菌)
5,040
6,720
グラム陽性菌
炭そ菌
13,560
18,080
巨大菌
11,250
15,000
巨大菌(芽胞)
27,210
36,280
パラチフス菌
9,600
12,800
枯草菌
21,300
28,400
枯草菌(芽胞)
36,000
48,000
馬鈴薯菌
17,940
23,920
馬鈴薯菌(芽胞)
28,080
37,440
破傷風菌
14,700
19,600
結核菌
18,000
24,000
白色ブドウ球菌
9,900
13,200
黄色ブドウ球菌
6,540
8,720
溶血連鎖球菌
6,480
8,640
乳酸連鎖球菌
18,450
24,600
腸球菌
14,880
19,840
化膿性連鎖球菌
6,480
8,640
緑色連鎖球菌
6,000
8,000
酵 母 菌
酒酵母
29,100
38,800
ビール酵母
18,000
24,000
パン酵母
14,400
19,200
カ ビ
青カビ(チーズ類)
43,500
58,000
青カビ(果物)
36,000
48,000
青カビ(ミカン)
144,000
192,000
青緑色カビ(土)
144,000
192,000
黒カビ(食品)
540,000
720,000
クモノスカビ(野菜)
360,000
480,000
モツレカビ
58,200
77,600
灰色カビ(肉)
58,200
77,600
乳酸卵胞子菌
18,000
24,000
ウイルス
バクテリオファージ
10,800
14,400
タバコモザイクウイルス
720,000
960,000
インフルエンザウイルス
10,200
13,600
ポリオウイルス
9,300
12,400
コクサッキウイルス
7,200
9,600
アデノウイルス
6,750
9,000

紫外線とは
太陽から地球に届く光の中で、もっとも強いエネルギーをもった波長の短い光のことで、380nm以下の波長のものを紫外線といいます。
その強力な殺菌力は、直接皮膚や人体に照射されると悪影響がありますが、人体に直接照射されない利用法で、さまざまな分野で有効活用されています。
そして紫外線はさらに波長の長い順にA波、B波、C波に分かれています。

UV-A(400-315nm)
大気圏でほとんど吸収されずに地表に達する。浴びると日焼けをする。ただし、大量に浴びるとDNAに傷がつき、皮膚の老化を早める。しみの原因になる
UV-B(315-280nm)
オゾン層の減少により、地上に到達する量が増加している。浴びると肌が赤くなる日焼け(サンバーン)をする。大量に浴びると免疫力の低下や、皮膚ガンや白内障を引き起こす恐れがある。
UV-C(280-200nm)
オゾン層によりほぼ吸収されてしまうため、地上にはほとんど到達しない。人工的に作りだされる。その強力な殺菌力から「殺菌光線」と呼ばれている

紫外線殺菌法とは
水銀ランプの発光によって発生した殺菌紫外線(波長254nm)を処理対象物や処理水に照射して殺菌を行うものです。照射された紫外線は菌の心臓部であるDNA(核酸)を破壊し殺菌します。紫外線は光の一種であるため、処理対象物の味覚・臭い・外観へ変化を与えずに殺菌を行うことが出来ます。